「これから資産運用を始めてみよう」と思ったら、証券会社で口座開設を行う必要があります。
しかし、近年は、店舗型の総合証券とは異なるネット証券が増えつつあります。
ネット証券は、従来の店舗型とは違い、インターネット環境が整っている場所であれば、非対面で口座開設の申込ができるうえ、金融商品の取引も行えます。
今回は、ネット証券で口座開設を行う手順の紹介と合わせて、ネット証券を選ぶ際のポイント、投資を始める上での注意点、学習方法を解説します。
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ネット証券の始め方|口座開設~取引開始まで
冒頭でも触れたように、資産運用を始めるには、ネット証券か総合証券のいずれかで口座開設を行う必要があります。
以下は、口座開設から金融商品の購入・注文を行うまでの流れです。
- 証券会社選び
- 口座開設の申込
- 本人確認書類の提出
- 入金
- 銘柄選び・注文
ここからは、各工程を1つずつ解説していきます。
Step1.証券会社選び
1つ目は、どのネット証券で口座開設を行うかです。
一言で「ネット証券」と言っても、証券会社ごとに取り扱っている銘柄や投資商品、サービス内容等が大きく異なります。
ネット証券を選ぶ際は、資産運用を始める目的や、運用したい投資商品を取り扱っていること、ランニングコストはいくらかかるのかなど、自分が考えている運用スタイルが実現できるところを選ぶのが最適です。
また、使いにくいと感じたら、別の証券会社で口座開設を行って乗り換えるのもありです。
Step2.口座開設の申込
口座開設を行うネット証券を決めたら、公式サイトから「口座開設」をクリックして解説手続きを始めます。
ネット証券ごとに、メールアドレスの登録から始めるところや、会員登録を済ませてから口座開設の申込に入るところがあります。
とはいえ、前述した登録を済ませた後は、口座開設申込書の記入に入ります。
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- メールアドレス
- 過去の投資経験
- 勤務先
- 年収
上記7項目と合わせて、NISA口座の開設やFX、仮想通貨など、特定の投資商品で活用する口座開設もこの時に行えます。
なお、必須項目以外は基本任意で申し込む流れになるので、興味が出次第別途申し込み手続きが行えます。
Step3.本人確認書類の提出
申込書の記入ができたら、本人確認書類の提出を行います。
従来の店舗型で申し込み手続きを行う場合は、担当者に書類を提示することで、本人確認が取れましたが、ネット証券は非対面で申し込みを行います。
ゆえに、本人確認書類の提出も店舗型とは異なります。
ネット証券では、主に書類のコピーを郵送するか、スマホで書類を撮影してアップロードするかの2方法を採用しています。
コピーを郵送する場合、口座開設に時間を要するので、スマホによる撮影を推奨しているところが多いです。
また本人確認書類として認められている書類が、以下の3点です。
- 運転免許証
- 保険証
- パスポート
上記3点の書類から1つを撮影してから、マイナンバーカードの撮影および提出も行います。
つまり、本人確認書類として提出するものは、リスト中の3点から1点の提出とマイナンバーカードの計2点を提出することで完了となります。
なお、マイナンバーカードの提出がないと、後の注文に支障をきたすので、まだ作成していない方はこれを機に作成しましょう。
Step4.入金
口座開設の申込と本人確認書類の提出を済ませたら、審査が実施されます。
審査期間はネット証券ごとに帰還が異なるうえ、NISA口座の開設も行った場合、最長2~3週間は要します。
審査通過を告げる書類が届いたら、書類上に記載されているログインIDとパスワードを公式ホームページ上にあるログインページに打ち込んでマイページに入ります。
この時に、マイナンバーカードを提出していない場合は、提出が求められます。
ログインできたら、所定の口座に資金を送金します。
送金額は、投資商品によって異なりますが、最低でも5~10万円の資産を送金すれば、資産運用が始められます。
Step5.銘柄選び・注文
資金の送金ができたら、さっそく銘柄の購入を行います。
金融商品を買い付けるには、各デバイスに対応した取引ツールを介して注文を行います。
注文手順は、取引ツールの指示に従いながら注文を行いましょう。
なお、銘柄を選ぶ時は、自分の投資スタイルに合致している物を基準に、資金の許容範囲内で取引できるものを選ぶのが最適です。
また、いきなり巨額なものを買い付けてしまうと、大損する可能性もあるので、まずは、少額から始められるものを買い付けるのがベストです。
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ネット証券を選ぶ際のポイント
前節で、口座開設~金融商品の買い付けまでの手順を紹介してきました。
その中でStep1の証券会社選びにおけるポイントとして、抑えておきたいことが4つあります。
- 取引手数料
- 取扱商品の豊富さ
- 取引ツールの使いやすさ
- 独自のサービスを提供しているかどうか
ここからは、上記4つのポイントを1つずつ解説していきます。
取引手数料
1つ目は、取引手数料です。
金融商品の売買を行うとき、取引成立を意味する約定には、取引手数料が商品価格とは別で発生します。
取引手数料は、店舗型の総合証券よりもネット証券の方が安く、ランニングコストも軽減できます。
またネット証券ごとに取引手数料が異なります。
例えば、口座開設者数No.1のSBI証券では、10万円までの1約定米の手数料が99円です。
取扱商品の豊富さ
2つ目は、取り扱っている商品数です。
ネット証券ごとに、取り扱っている投資商品から取引できる金融商品の数が異なります。
運用を始めたばかりであれば、株式投資や投資信託を購入するだけで手ぇいっぱいですが、慣れが出てきたタイミングで、外国株式の購入や債券投資、さらにIPO投資など、様々な投資商品に手を出す機会が出てきます。
また、購入できる金融商品の数や種類も証券会社ごとに異なります。
開設前からある程度、購入する商品に目星をつけているなら、その商品の買い付けができる証券会社で口座開設を行うのがおすすめです。
また総合口座であれば、複数個所持できます。
取引ツールの使いやすさ
3つ目は、取引ツールの使いやすさです。
ネット証券で口座開設を行った後、金融商品の購入手続きは、各デバイスに対応した取引ツールを用いて売買を行います。
特に、投資経験が少ない初心者の方なら、取引ツールが自分でも扱いやすいかどうかを前もって確認しておく必要があります。
もし、取り扱いが難しいものを使用してしまうと、思うような運用ができず、取引チャンスそのものを逃がす恐れがあります。
取引ツールの使い勝手や用途は、公式サイト上から確認できたり、デモツールの利用ができるところもあります。
いずれも基本無料でできる代物なので、開設前に一度利用して、使い勝手を確認してみましょう。
独自のサービスを提供しているかどうか
4つ目は、独自サービスの提供を行っているか否かの確認です。
ネット証券の中には、独自の割引サービスやポイントプログラム、サポート体制を設けているところが多々あります。
例えば、楽天証券であれば、楽天サービスで利用できる楽天ポイントが取引毎に貯まり、それを投資に活用できるポイントプログラムを設けています。
また投資初心者向けに投資関係の無料セミナーを実施しているところもあります。
効率よく資産運用を行っていくためにも、独自サービスの提供内容にも目を向けてみましょう。
投資初心者が意識すべきネット証券の注意点
ネット証券で口座開設を行った後の取引で気を付けることが多々ありますが、その中でも特に意識して気を付けなければならないことが2つあります。
ここでは、投資初心者が意識すべきネット証券の注意点を2つ紹介します。
セキュリティ
1つ目は、セキュリティ問題です。
ネット経由でいつでも取引が行えるネット証券ですが、セキュリティはどうなっているかと気になられる方もいます。
ネット証券では、「SSL/TSLプロトコル」と呼ばれる暗号化技術を導入して、投資家の資産を保護しています。
セキュリティ上、公開鍵と秘密鍵と呼ばれるプログラムでデータの暗号化と複合化を実行して、ユーザーに情報を開示しています。
そのほかにも、「EV SS」という認証方法を採用しているところもあります。
万全なセキュリティ対策を敷いていても、ログインIDとパスワードは徹底的に管理しましょう。
操作ミス
2つ目は、取引ツールの操作ミスです。
投資初心者にありがちなミスとして多いのが、発注数の単位ミスと売買ボタンの押し間違いです。
特に、発注ミスを起こすと、余分な出費を発生してしまう恐れがあります。
発注ミスをしたにもかかわらず取引が成立してしまうと、取り返しがつかないので、1つ1つ確認を取りながら取引を行いましょう。
投資を始める上での注意点
ネット証券で資産運用を行っていくには、口座開設が必須ですが、基本的に資産運用は、投資家の裁量で運用を行っていきます。
一度、金融商品の値動きや投じる資金額を見誤れば、大きな損失を被る結果に繋がります。
ここでは、大損を発生させないための心得を3つ紹介します。
元手は余剰金から
資産運用に投じる資金の大本は、使用目的が決まっていない余剰金を元手に行うことです。
使用目的が決まっていない資金を投じて、損失を出しても、生活に大きな支障をきたす心配がありません。
ましてや、使用目的が決まっている資金を投じて損失を出せば、後の生活に支障をきたすばかりか、信用問題に傷をつけてしまう可能性があります。
よって、資産運用を行うときは、必ず使用目的が決まっていない余剰金から捻出するようにしまししょう。
感情で取引を行わない
2つ目は、感情で取引を行わないことです。
感情で金融商品の購入や売却を行っても一門の得にもならないばかりか、大きな損失を出す恐れがあります。
特に保有している金融商品の価額が下落している時に、自らの手で損失額を決定する損切を感情で行ってはなりません。
損切は、自らの手で損失額を決定付ける行為ゆえ、今は下落中であっても、今後回復する見込みがあるなら、損切を行うべきではありません。
投資で成功を掴むなら、感情的にならず、取引ツールを活用して、値動きの分析と情報収集に徹しながら行うのが適切です。
最初は低リスクな投資から始め行く
3つ目は、低リスクのモノから始めてみることです。
投資に伴うリスクの度合いは、投じる資金額に比例して高まっていきます。
当然、ハイリスクなものほど大きなリターンが得られますが、失う額も大きいです。
投じれる資産額が少ないうえ、経験も浅いうちからハイリスクな投資をしても、惨敗する可能性が高く、一度でも損失を出してしまえば詰みが確定します。
よって、資産運用を始めて間もないうちは、少額投資を中心に行って投資経験を積立て行くようにしましょう。
初心者におすすめの証券会社5選
ここからは、これから資産運用を始められる投資初心者におすすめのネット証券を5社紹介します。
下記は、取り扱い銘柄数と最低積立金の比較表になります。
楽天証券
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 99円 | 275円 | 535円 |
1日定額制 | 0円 | 0円 | 0円 |
投信積立での楽天キャッシュ決済開始記念キャンペーン
楽天証券は、楽天市場や楽天トラベルなどの各種サービスを提供している楽天グループに所属しているネット証券です。
楽天証券では、投資家が求める数多の投資商品や多数の金融商品を取り扱っているので、自分の投資スタイルに合致したものが探しやすく、中には、他の証券会社では買い付けができないものも取り扱っています。
またIPO投資の取引実績も高く、過去の取引実績を問わず、口座を持つ全投資家に取引チャンスがあります。
楽天証券のおすすめポイント
楽天証券のおすすめポイントをまとめると、以下の3点が挙げられます。
- 約定毎に楽天ポイントが貯まっていく
- 取引ツール1台で情報収集と取引が行える
- お得なキャンペーンを順次開催している
楽天証券では、金融商品の約定毎に楽天サービスで利用できる楽天ポイントの獲得ができます。
貯まったポイントは、楽天サービスやコンビニ等の所定の店舗で利用できるだけじゃなく、資産運用の資金替わりにポイントを投じることも可能です。
楽天ポイントを活用すれば、資産損失の不安軽減や投資の雰囲気が簡単に学べます。
また取引ツール1台で情報収集から金融商品の発注が行えます。
【楽天証券IPO情報まとめ】楽天証券のIPO申し込み方法や抽選方式、必要資金を徹底解説
SBI証券
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 99円 | 275円 | 535円 |
1日定額制 | 0円 | 0円 | 0円 |
SBI証券でiDeCo始めちゃおう!キャンペーン
SBI証券は、ネット証券業界トップクラスの口座開設者数を誇るネット証券です。
取り扱っている投資商品や金融商品の数は、前述した楽天証券に並ぶ豊富さを誇り、総合口座を起点に様々な取引に対応した口座の開設が任意で行えます。
また投資家人気が高いIPO投資の取引実績は、ネット証券界隈でも随一の取り扱い数を有しています。
抽選形式も取引実績を問わない完全平等制を採用しているので、全投資家に取引チャンスがあります。
SBI証券のおすすめポイント
SBI証券のおすすめポイントをまとめると、以下の3点が挙げられます。
- NISA口座でIPO投資が行える
- 1日100万円までの取引が無料になるアクティブプランを設けている
- IPOの取扱が多い
SBI証券で突出すべきは、先ほど触れたIPO投資が非課税制度のNISA対応の口座で取引が行える点です。
そもそもIPO投資は、新規公開株の売買を行う投資方法で、非常に人気が高く、高利益獲得のチャンスが全投資家にあります。
一方、投資を行って利益を得れば20.315%の所得税がかけられ、手取り額が減ってしまいます。
しかし、NISA口座を介して取引を行えば、利益を減らすことなく、獲得利益をすべて自分のモノにできます。
また現物取引で利用できるアクティブプランは、1日の約定合計が100万円以内なら、基本無料で取引ができます。
デイトレードを運用スタイルにし用途考えているなら、ランニングストを抑えた取引プランがあるSBI証券は最適です。
SBI証券はIPO投資向き!SBI証券でIPOの申し込み方法・抽選方法・必要資金を徹底解説
松井証券
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 0円 | 0円 | 1,100円 |
1日定額制 | – | – | – |
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auカブコム証券のおすすめポイントをまとめると、以下の3点が挙げられます。
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ネット証券を利用して資産運用を始めてみよう
ここまで、ネット証券で口座開設を行う手順の紹介と合わせて、ネット証券を選ぶ際のポイント、投資を始める上での注意点、学習方法を解説してきました。
資産運用を行うには、総合証券かネット証券のいずれかで口座開設を行う必要があり、中でも、ネット証券にカテゴライズされるものは、総合商社よりも取引手数料が安かったり、銘柄数が多いなど、様々な特徴を持っています。
またネット証券内でもここで違う取り組みやサービスの提供が行われています。
ネット証券で口座開設を行うときは、自分が考えている資産運用が実現できることを第一に、取引手数料や銘柄数、投資商品の取扱数など、個々で異なる部分を見て自分に合ったところで口座開設を行いましょう。