米国ETFにはVGT・QQQという商品があり、どちらも投資家から高い人気を得ています。
どちらもパフォーマンスが高く、日本でも知名度が高いETFなので「どちらに投資すべき?」と悩んでしまう人も多いです。
今回はVGT・QQQの構成銘柄やパフォーマンスを徹底比較し、どちらが優秀な米国ETFなのかくわしく解説します。
これから米国ETFで資産運用をはじめようと思っている人は必見です。
VGT・QQQのメリットや注意点もわかりやすく紹介するので参考にしてください。
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VGT・QQQはどんな米国ETF?
VGT・QQQは米国ETFで大きな違いは構成銘柄です。
VGTはバンガード・米国情報技術セクターETFという名称でITセクターに連動しており、QQQはNASDAQ100指数に連動するETFとなっています。
各米国ETFの特徴があるので、どのような構成で運用されているのか把握しておきましょう。
VGTはアップルやマイクロソフトが含まれる米国ETF
VGTはバンガード・米国情報技術セクターETFと言います。
主にアップル・マイクロソフトなどのITセクターに連動しています。
ITセクターは米国市場で最大の割合を締めており、米国市場を牽引している存在なのでVGTも比例して右肩上がりの状態になっています。
現在ITセクターの時価総額は既に500兆円を超えていて、今後も大きく伸びるセクターとして期待できます。
QQQは時価総額上位100銘柄で構成されている米国ETF
QQQはNASDAQ100指数に連動しているETFです。
NASDAQ100はNASDAQに上場している時価総額上位100銘柄で構成されている指標です。
QQQが投資しているセクターは情報記述と消費財セクターがメインで、金融セクターは取り除かれています。
NASDAQは米国での新興市場で、小型株も含まれているのでNASDAQ市場全体に連動しているETFは現在ありません。
QQQもNASDAQ市場全体と連動していませんが、NASDAQ市場に上場している時価総額100社の株価に連動しているのでNASDAQとの関連性が強いです。
VGT・QQQの基本情報を徹底比較
VGTとQQQの基本情報は下記の通りです。
VGT・QQQの基本情報 | ||
---|---|---|
商品名 | VGT | QQQ |
インデックス |
|
NASDAQ100指数 |
運用総額 | 344億ドル | 1,484億ドル |
構成銘柄数 | 329 | 103 |
経費率 | 0.1% | 0.2% |
配当利回り | 0.8% | 0.5% |
5年トータルリターン | 30.96% | 27.16% |
ファンドマネージャー | Walter Nejman / Michael A Johnson | Michael Jeanette / Peter Hubbard |
設定日 | 2004年 | 1999年 |
参照サイト:Bloomberg
QQQはNASDAQに連動するETFの代名詞となっているレベルで、流動性や実績から国内でも高い人気を得ていることがわかります。
一方コスト面をみるとVGTの方が安く、年間経費を換算すると100万円運用で1000円になります。
運用総額で比較するとQQQが圧勝
QQQの運用総額は1484億ドルとVGTの344億ドルと比べて圧倒的に多く、世界各国の投資家達から注目されています。
特に若い投資家達から支持を得ており、無料投資アプリ「レディ」・「ロビンフッド」ユーザーの間ではQQQブームの波が来ています。
一方でQQQが連動しているNASDAQ100は長期値上がり傾向から失速気味になっていると懸念しているアナリストもいます。
QQQは特に若い人たちか人気を得ていますが、QQQ一本で資産運用を開始するよりリスクヘッジとして他の株も保有することを推奨します。
VGTの方が取引コストを抑えられる
VGTの経費率は0.1%と低く、0.2%のQQQより取引コストを抑えられます。
しかし配当利回りがVGT・QQQ共に低く、インカム目的で投資したい人には向いていない商品となっています。
VGT・QQQはグロース銘柄中心に構成されており、S&P500の水準と比べても低く、配当利回りが低い大きな原因です。
取引コストを抑えて値上がり益を期待して投資するETFなので、米国株の魅力である高配当を利用した運用を目的にしている人は他のETFをおすすめします。
VGTとQQQは構成銘柄が異なる
VGTとQQQの構成銘柄は下記の通りです。
VGTの上位構成銘柄 | |||
---|---|---|---|
名称 | 数量 | 値 | ファンドの割合 |
アップル | 67.14百万 | 8.20 十億 | 19.78 |
マイクロソフト | 28.36 百万 | 6.69 十億 | 16.13 |
ビザ | 6.24 百万 | 1.32 十億 | 3.19 |
エヌビディア | 2.44 百万 | 1.31 十億 | 3.15 |
マスターカード | 3.51 百万 | 1.25十億 | 3.02 |
ペイパル・ホールディングス | 4.40百万 | 1.07 十億 | 2.58 |
インテル | 16.18 百万 | 1.04 十億 | 2.50 |
アドビ | 1.89 百万 | 900.32 百万 | 2.17 |
シスコシステムズ | 16.68 百万 | 862.76 百万 | 2.08 |
セールスフォース・ドットコム | 3.59 百万 | 761.54 百万 | 1.84 |
参照サイト:Bloomberg
VGTはITセクターと連動しているので、QQQが取り入れているAmazonやFacebookなどの銘柄は搭載されていません。
QQQの上位構成銘柄 | |||
---|---|---|---|
名称 | 数量 | 値 | ファンドの割合 |
アップル | 137.69 百万 | 18.38 十億 | 11.21 |
マイクロソフト | 61.86 百万 | 15.62 十億 | 9.52 |
アマゾン・ドット・コム | 4.13 百万 | 14.34 十億 | 8.74 |
テスラ | 9.74 百万 | 6.60 十億 | 4.02 |
アルファベット | 2.69 百万 | 6.53 十億 | 3.98 |
フェイスブック | 19.73 百万 | 6.50十億 | 3.96 |
アルファベット | 2.47 百万 | 4.74 十億 | 3.96 |
エヌビディア | 7.74 百万 | 900.32 百万 | 3.60 |
ペイパル・ホールディングス | 14.62 百万 | 3.92 十億 | 2.39 |
コムキャスト | 57.05 百万 | 3.22 十億 | 1.96 |
参照サイト:Bloomberg
QQQとVGTはハイテク銘柄のグロース株に投資できる商品ですが、構成銘柄が若干異なります。
QQQは投資家から高い人気を得ているVisaやMastercardは含まれておらず、AmazonやAlphabetなどの銘柄が含まれています。
VGTとQQQのチャートを比較
参照サイト:Bloomberg
VGT・QQQの違いは構成銘柄から見てもわかりますが、「結局どっちの成績が優秀なのか」と疑問に思う人が居ますよね。
結論から言うと、VGT・QQQ共に高パフォーマンスを維持しています。
値上がり幅も同じレベルで、コロナショックからの回復もVGT・QQQ両方優秀です。
S&P500と比較しても、好成績を収めていることが分かるので長期足のチャートからパフォーマンスを分析してみましょう。
長期間の推移をみるとVGT・QQQ共に右肩上がり
VGT・QQQ両方パフォーマンスが良く、S&P500と比べて2倍以上の伸びを記録しています。
特に2014年の値上がり率が著しく、米国市場が好調に動いているのは、ハイテクを中心とした企業が大きく成長したからと理解できます。
VGTとQQQの値上がり差はほぼ無く、どちらもしっかりと利益を得られる成績内容となっているので、パフォーマンスだけで良し悪しを判断できない状態です。
コロナショック後の回復も早かった
参照サイト:Bloomberg
2020年のコロナショックから回復して行ったチャート内容を見ると、S&P500に比べてVGT・QQQどちらも回復が早いことがわかります。
VGT・QQQが組み込んでいるハイテク企業は、新型コロナウィルス感染拡大による影響が少なく、逆に自粛生活によってIT需要が増えた為S&P500より早く回復しました。
コロナの影響は長引くと予想されており、IT需要はもっと高くなっていく可能性が高いので今後も期待できるでしょう。
VGT・QQQで投資を初めたい人におすすめの証券会社
VGT・QQQを購入して投資をはじめたいと考えている人に、おすすめの証券会社を紹介します。
VGT・QQQは米国株式を取り扱っている証券会社で取引可能で、取引手数料が各証券会社によって異なる為、取引コストを抑えたい人は手数料の低い証券会社で口座開設をおすすめします。
人気証券会社の手数料を徹底比較!証券会社選びのポイントとおすすめランキングもご紹介
DMM株
DMM株は米国株式の取引手数料が、約定代金に関わらず一律0円になっています。
米国株式は国内株式と違って手数料を高めに設定している証券会社が多いので、DMM株は米国株式取引にとって最適の証券会社です。
為替手数料や配当金受取時の為替スプレッドなどの手数料があるので、取引コストの計算は必要ですが、取引手数料に関しては無料なので総合的に見ても取引コストをしっかり抑えられます。
- 取引手数料 約定代金にかかわらず一律0円
- 為替手数料 1ドルあたり 25銭※1
- 配当金受取時の為替スプレッド 基準為替レート -1円
ただし、単元未満株買取手数料が1銘柄につき550円と割高になっているので少額投資したい人は他の証券会社をおすすめします。
DMM.com証券の口コミ・評判まとめ!他社と比較したメリット・デメリット
SBI証券
SBI証券は米国株式の最低取引手数料を0円に設定しています。
取引手数料が0円になる条件は約定代金が2.02ドル以下となっています。
DMM株に比べて条件があるので、手数料が若干高くなると思ってしまいますが、約定代金2.02ドル以上になっても約定代金×0.495%と安く抑えられるのでおすすめです。
更にNISA・ジュニアNISAでの米国ETFの買付手数料が無料になっています。
NISAで米国ETFの運用を考えている人に、お得なサービスとなっているので検討してみてください。
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マネックス証券
マネックス証券は米国株式の最低取引手数料を無料に設定しています。
更にマネックス証券にはUSAプログラムというサービスがあり、米国ETF買付応援プログラムを利用することができます。
特定の米国ETFの買付手数料を全額キャッシュバックしてくれる内容なので、米国ETFの運用コストを抑えたい人に最適です。
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VGT・QQQ共にパフォーマンスが優秀なので好みに合わせて投資しよう
VGT・QQQは両方とも高パフォーマンスで、米国市場を牽引しているITセクターの銘柄が構成の中に入っているので、今後も期待できます。
コロナショックによって更にIT需要が高まっている状態なので、これから米国ETFを始めようと思っている人はVGT・QQQの購入を検討してみてください。