NISA

つみたてNISAってどんな制度?基礎知識・おすすめの証券会社を徹底解説

編集者:Money Theory編集部

現在、金融庁が設けている非課税制度「NISA」には、2種類の制度が設けられています。

1つは、一般NISAという株式・投資信託等を年間120万円まで購入ができ、最長5年間の非課税期間が設けられた制度です。

もう1つが、つみたてNISAという少額投資を軸に「長期・積立・分散投資」の3要素を支援するため、2018年に設けられた制度です。

今回は、つみたてNISAの仕組みと、利用上のメリット・デメリット、制度を利用する手順を解説していきます。

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つみたてNISAの仕組みとは?

つみたてNISAとは、冒頭でも説明したように、少額投資を軸に「長期・積立・分散投資」の3要素を支援するため、2018年に設けられた非課税制度です。

購入できる金融商品は、すべて制度の設立に関与した金融庁が審査した約215の銘柄のみの購入となり、いずれも少額投資に適した「長期・積立・分散投資」の3要素の理にかなったものになります。

また、投資商品も投資信託に限定されています。

以下は、つみたてNISAの制度詳細をまとめた一覧になります。

利用できる方 日本在住の20歳以上の方で一般NISA対応の口座を持っていない方
非課税対象 投資信託の投資で得た分配金と譲渡益
口座開設者 1人1口座
非課税枠 年間40万円まで
※20年間で最大800万円
非課税期間 最長20年間
投資可能期間 2018年~2042年
投資対象商品 「長期・積立・分散投資」の3要素に適した投資信託

つみたてNISAを利用するメリット

前節で、つみたてNISAの仕組みを解説しました。

一般NISAとは違い、年間限度額や購入できる金融商品などに制限が設けられている反面、非課税期間が20年間と長く利用できたり、売買手数料が低いなど、個々で違う側面が見られます。

ここでは、前節で開設した仕組みを基に、利用上のメリットを紹介します。

つみたてNISAを利用するメリット
  • 年間40万円の非課税枠が20年間利用できる
  • 少額から始められる
  • 運用コストを抑えられる
  • いつでも換金ができる

年間40万円の非課税枠が20年間利用できる

冒頭でも紹介したように、つみたてNISAは年間40万円の収益が最長20年間非課税で得られます。

例えば、月3.3万円を上限に利益を積み立てていけば、700万円前後半の資産を育むことができます。

本来であれば、20.315%の所得税が課せられることになっていますが、月3.3万円、年間40万円の所得が差し引かれることなく手元に残ります。

手元には課税分で持っていかれるはずだったお金も手元に残っており、それを次の運用資金に充てることで、複利効果が得られます。

少額から始められる

つみたてNISAで購入できる金融商品の多くが、最低積立資金100円から積立投資ができる代物になるので、投資初心者や資金繰りが難しい方でも気軽に始められます。

金融機関によっては、1,000円からを最低ラインにしているところもありますが、いずれも、生活に支障をきたさないレベルで積立投資が行えます。

運用コストを抑えられる

通常利用する投資信託では、商品の購入、運用、売却等の取引を行うとき、別途手数料が発生し、長期保有していくと、運用コストが膨らんでいきます。

その結果、売却時にかかる手数料で取り分が薄くなってしまう事態になるケースが多々ありますが、つみたてNISAは長期案用を目的にしている投資方法になります。

ゆえに、販売手数料が発生しないノーロードという商品の買い付けできるため、運用コストの軽減ができます。

いつでも換金ができる

つみたてNISAを利用して購入した商品の売却は、投資家本人の裁量で換金できます。

よって、マイホームの購入や出産等のライフイベントに合わせて、自己資産を有効に活用することができます。

つみたてNISA が抱えるデメリット

投資初心者や資金繰りが難しい方でも、気軽に資産運用ができるつみたてNISAですが、「投資」である以上、元本割れによる損失を被るときがあります。

そられリスクを含めて、つみたてNISAには、以下のデメリットが必ず付いてきます。

つみたてNISAが抱えるデメリット
  • 購入できる商品・投資商品が限られている
  • 損益通算・繰越控除の利用ができない
  • 一般NISAとの併用ができない

購入できる商品・投資商品が限られている

つみたてNISAを利用した時に購入できる金融商品は、金融庁が審査して、長期運用・分散・積み立ての3要素に適しているか否かという条件をクリアした約215銘柄の中から購入ができます。

また投資商品の投資信託のみに限られています。

損益通算・繰越控除の利用ができない

つみたてNISAでは、損益通算と繰り越し控除の利用ができません。

利用ができない理由は、「つみたてNISAが非課税制度」だからという点にあります。

いずれの制度は、損失分を前年度の収益で相殺して、課税額の減額をはかる税制優遇制度の1つです。

しかし、つみたてNISAは、最長20年間の非課税制度あり、年間40万円の収益範囲であれば非課税として手元に入ってきます。

投資である以上、元本割れを引き起こす可能性は十分にあり得ますが、税金がかけられていない以上、損得問わず税制優遇に当たる損益通算と繰り越し控除の利用ができません。

一般NISAとの併用ができない

冒頭でも紹介したように、NISAには、一般NISAという、年間120万円までの収益が最長5年間非課税になる制度があります。

しかし、NISA利用は、一人1口座までの利用となっており、制度利用もいずれか片方のみに絞られています。

よって、NISA口座をすでに持っている方が他の証券会社で口座開設をした場合、その口座は20.315%の所得税が課せられる課税口座になってしまいます。

なお、同時に複数の証券会社の口座を開設すると同時に、NISA対応の手続きを組んだ場合、最初に手続きを行った方がNISA対応になります。

とはいえ、同時申し込みで複数のNISA対応口座の手続きを行うことはできないようになっているため、誤って手続きを行った場合は、ただちにNISA手続きの取り下げを行いましょう。

NISA口座は複数開設できる?複数申し込み時の対応とNISA口座の変更手続きを解説

つみたてNISAの利用がおすすめの方

前述したつみたてNISAが持つメリット・デメリットをそれぞれ考え見た結果、つみたてNISAの利用がおすすめの方の特徴をまとめると、以下のようになります。

つみたてNISAの利用がおすすめの方
  • 長期的に運用したい方
  • 少額から資産運用がしたい方
  • 資金繰りが難しい方

長期的に運用したい方

つみたてNISAは、長期運用を前提に資産を育てていく運用スタイルを前提にしています。

長期的視点で資産を育てていきたい投資スタイルを持っている方に、つみたてNISAの利用はおすすめです。

長期運用には、元本割れリスクの軽減はもちろん、複利効果により効率的資産形成ができるなど、様々なメリットがあります。

またつみたてNISAには手数料がかからないノーロード商品があることから、ローコストで資産運用ができます。

それらを総合して、資産をコツコツ積み立てていきたい方におすすめです。

少額から資産運用がしたい方

2つは、少額から資産運用を始めていきたい方です。

一般NISAでも単元未満株など、少額から資産形成ができる金融商品を取り扱っていますが、年間120万に対して少額で運用するのは、非常にもったいないです。

つみたてNISAであれば、少額から積立を始めても非課税枠を余すことなく使い切れます。

同様の理由で、月々の収入から資産運用に回す資金のやりくりが難しい方にもおすすめです。

つみたてNISAは、無理のない範囲から資産形成が始められる仕組みになっています。

余裕があるときは、買い付け額を増やしたり、余裕がない月だけ買い付け額を減らすなど、柔軟な対応ができます。

つみたてNISAの始め方

つみたてNISAに対応した口座の開設は、後述するような証券会社で口座開設を行うことで始められます。

つみたてNISAの利用を始めるなら、以下の手順に従って手続きを行う必要があります。

つみたてNISAの始め方
  • 証券会社選び
  • 口座開設
  • 信託商品の購入

証券会社選び

つみたてNISAを利用するには、証券会社で口座開設を行うのが鉄則です。

とはいえ、証券会社によって異なる点が多々あります。

口座開設を行う証券会社を選ぶ時は、以下の要素を比較してから選ぶのが最適です。

証券会社選びのコツ
  • 取り扱っている銘柄の数
  • 積立手数料
  • サポート体制の充実度
  • 取引ツールの使いやすさ
  • 取引額に応じて得られる特典の有無

上記5点の要素と、自分の運用スタイル、目的に合致しているところを選ぶのが最適です。

つみたてNISA(積立NISA)のおすすめ銘柄・ネット証券を紹介!初心者にも分かりやすく徹底比較

口座開設

口座開設を行う証券会社が決定したら、口座開設の手続きを行っていきます。

口座開設は、店頭でできるところと、ネット経由で口座開設ができるところがあります。

担当者から詳しい説明を受けながら口座開設を行いたい方に店頭での開設をおすすめしますが、それ以外で、時間が取りにくいという方は、ネットから申し込みを行うのが最適です。

口座開設を行うときは、登録者氏名と住所、メールアドレス、過去の投資経験等の必要事項の記入と、本人確認書類の提出を求められます。

提出書類
  • 運転免許証
  • パスポート
  • 保険証

上記の書類と合わせて、マイナンバーカードの提出も求められます。

まだマイナンバーカードを発行していない方は、通知カードの提出が求められます。

なお、提出方法は、原初のコピーを郵送するか、スマホで撮影して、その画像をアップロードするかの2パターンで提出が完了します。

書類等の提出後は、1~7日前後の審査期間に入ります。

信託商品の購入

審査を通過したら、開設した証券会社が取り扱っている金融商品の中から1つ、または複数個の銘柄を選択します。

購入額は、100円から買い付けられるものが多いですが、得られる利益も少額になるので、まずは、1,000円から5,000の範囲で商品を購入してみましょう。

購入した商品の積立金額の変更、売買のタイミングは、投資家本人の裁量で行えます。

また金融商品の買い付け額等を決定したら、目論見書と設定内容に間違いがないか確認します。

目論見書内には、購入する商品の仕組みや実績・手数料、購入後のリスクが記載されていますので、一通り確認してから手続きを進めましょう。

つみたてNISA対応口座の開設がおすすめの証券会社

ここからは、つみたてNISA対応口座の開設ができ、銘柄数、手数料、最低積立額の3要素を比較した結果、投資初心者におすすめと言える証券会社を3社紹介します。

証券会社 楽天証券 SBI証券 松井証券
楽天証券 SBI証券 松井証券
つみたてNISA
銘柄件数
181銘柄 183銘柄 173銘柄
つみたてNISA
(手数料)
無料 無料 無料
最低積立金額 100円 100円 100円
積立頻度 毎月/毎日 毎月/毎週/毎日/複数日 毎月/毎日

楽天証券

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約定金額ごと 99円 275円 535円
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ポイント投資 楽天ポイント
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  • マーケットスピード
  • マーケットスピード for Mac
  • マーケットスピード II RSS
  • マーケットスピードFX
  • 楽天MT4
スマホアプリ
  • iSPEED
  • iSPEED for iPad
  • iSPEED FX
  • iSPEED 先物

楽天証券は、楽天トラベルや楽天市場など多種多様なサービスを提供している楽天グループに所属しています。

楽天証券で開設できるつみたてNISA対応口座では、181もの銘柄の中から目的に合ったものが購入でき、買い付け時に発生する手数料が基本無料のノーロード商品を多数取り扱っています。

取引額に応じて、楽天サービス等で利用できる楽天ポイントが還元され、そのポイントを積立投資に活用することも可能です。

日ごろから楽天を利用している方におすすめです。

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  • 中国株式
  • ロシア株式株
  • 韓国株式
  • ASEAN株
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  • dポイント
  • Vポイント
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外国株 米国株式(1,056銘柄)
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ここまで、つみたてNISAの仕組みと、利用上のメリット・デメリット、制度を利用する手順を解説してきました。

つみたてNISAでは、購入できる銘柄や投資商品、ロールオーバーや損益通算などに制限が設けられていますが、少額から資産の積み立てが始められる方法です。

買い付け額も100円から始められるため、資金繰りが難しい方や少額からコツコツと資産を積み立てていきたい方におすすめです。

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