老後の貯蓄問題や今後のライフイベントを迎えるための資金繰として、資産運用を早い段階から始められる若年層が増えつつある今、大学生のうちから資産運用を始められる方もいます。
しかし、利用できる資産が限られている中で資産運用を行うのは難しいのではないか。
と、考える学生が一定数いる中、大学生のうちから資産運用を始めておけば、今後社会に出た時、学生の間に培った投資経験や積み立ててきた資産が役に立ちます。
そこで今回は、大学生のうちからつみたてNISA口座開設可否と資産運用を学生のうちから始めるメリットを紹介します。
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つみたてNISAは大学生のうちから始められる
つみたてNISAの利用を含め、株式投資やFXなどの投資商品を利用するには、証券会社で口座開設をすることから始める必要があります。
証券会社で口座開設は、通常の金融機関で口座開設を行うのとはわけが違い、申込可能年齢が設けられています。
つまり、その年齢さえクリアしてしまえば、大学生からでもつみたてNISAの利用ができるということです。
昨今の成人年齢引き下げによって、2022年12月末までは、20歳以上の方から証券会社の口座開設ができることとなっており、2023年1月以降は18歳以上の方からつみたてNISAの口座開設が行えるようになります。
ただし、1月1日時点で申込可能年齢になっていることが条件です。
NISAに年齢制限はある?2023年以降の年齢引き下げも解説
大学生のうちからつみたてNISAを始める方法
申し込み可能年齢に達していれば、大学生のうちからつみたてNISAの利用から株式投資やFXなどの投資商品を活用した資産運用が可能ということが分かりました。
ここからは、実際につみたてNISA対応口座の開設から金融商品を購入するまでの流れを解説します。
口座開設から金融商品の購入までは、以下の流れに沿って手続きを行っていきます。
- 証券会社選び
- 口座開設
- 資金の入金
- 金融商品の購入
- 積立金額の設定
証券会社選び
つみたてNISAを利用するには、証券会社で口座開設を行う必要があり、証券会社によって取り扱っている銘柄の数や、サービス内容、サポートの充実性が異なります。
証券会社選びで押さえておきたいポイント、比較要素は以下の4点です。
- 取り扱っている銘柄数
- 取引手数料・運用コスト
- 最低積立金額
- サポート体制
上記4点を押さえたうえで、証券会社を選びながら、資産運用を始める目的と合致していることが口座開設の決め手になります。
また将来の資産運用を鑑みて、利用できる投資商品の数も確認しておくと、今後の資産運用がスムーズに行えます。
口座開設
口座開設を行う証券会社が決定したら、さっそく口座開設の申込手続きを行います。
口座開設は、店頭窓口で申し込むことも可能ですが、時間が取れない方は、スマホから申し込み手続きが行えます。
ネットから申し込みを行う場合、公式サイト内にある「口座開設」のボタンを押すことで手続きが始められます。
申し込みを行うときは、申込者情報として以下の項目を埋めていきます。
- 氏名
- 住所
- 年齢
- 職業
- 過去の投資経験
- 開設するNISA口座の選択
上記の項目を入力していくタイミングでNISA口座開設の手続きも並行して行っていく場合があります。
そのときに「つみたてNISA」を選択すれば、総合口座と合わせてつみたてNISA口座の口座開設が行えます。
次に、本人確認書類を提出します。
口座開設で認められている書類は、以下のモノになります。
- 運転免許証
- 保険証
- パスポート
上記3点と合わせて、マイナンバーカード、もしくは通知カードの提出が必要です。
また書類の提出は、証券会社によって異なりますが、書類コピーを証券会社に郵送するかスマホで撮影した書類をアップロードする方法の2通りから行えます。
資金の入金
申込情報と本人確認書類の提出を終えたら、1~3週間ほどの時間をかけて審査が実施されます。
審査に通過すれば、ログインIDとパスポート等が記載された書類が郵送されてきます。
書類を受け取ったら、所定の口座に資産を振り込んでみましょう。
入金方法は、銀行ATMから振り込む方法と、インターネット経由で振り込む方法があります。
手早く入金を済ませて、金融商品の購入を行いたい方は、インターネットから振り込む方法がおすすめです。
金融商品の購入
資金の入金を済ませたら、資産を積み立てていく金融商品を選んでいきます。
金融商品の銘柄数は、証券会社ごとに異なり、つみたてNISA対象の金融商品は金融庁が設けた「長期運用・分散投資・積み立て」の3要素を満たした215銘柄の中から1つ、または複数個購入して資産を積み立てます。
積立金額の設定
購入する金融商品を決めたら、積立金額の設定を行います。
大学生でつみたてNISAを始められる方の中には、毎月得る資金に限りがある方もいます。
積立金額は生活に支障をきたさない金額に留めて設定するのが無難です。
また積立を行うタイミングは、月1度のペースで行うのが最適です。
設定を行ったら、目論見書と設定内容の確認を行い、問題なければ購入手続きを完了させます。
【初心者必見】つみたてNISAの始め方とは?|口座開設から金融商品購入までの流れ・証券会社の選び方を紹介
大学生のうちからつみたてNISAを始めるメリット
大学生のうちからつみたてNISAを利用しておくと、社会に出た後でも資産形成が効率よく行えるだけじゃなく、投資経験を通じて別の投資商品のーに興味が湧いてくることもあります。
ここでは、大学生のうちからつみたてNISAを利用するメリットを3つ紹介します。
少額から資産の積み立てができる
つみたてNISAを利用して資産の積み立てが行える金融商品の多くは、最低積立額100円~資産形成が行えます。
少額から始める資産形成は、得るリターンが少ない代わりに、損失リスクを最小限に留められるだけじゃなく、投資の雰囲気、いろはを学ぶのに適した投資方法です。
また振り込める金額に限りがある大学生でも、少額投資なら無理のない範囲で資産運用が行えるという利点からおすすめです。
資産運用の勉強ができる
前述した少額投資と絡め、若いうちから資産形成を行っておけば、投資リテラシーに詳しくなります。
大学生の中には、「楽してお金を稼ぎたい」という考えからマルチに引っかかる学生が一定数います。
このような悪質な商法に騙される原因の多くが、知識不足です。
自分の身を守れるのは自分だけという意味でも、つみたてNISAを介して「投資の雰囲気」、「稼ぐとは何なのか」を学ぶことで一種の防衛手段を築くことができます。
長期運用によるリスク軽減
つみたてNISAは、長期運用を前提に資産形成を行っていく投資方法です。
長期に渡って資産を積み立てていくことで少額でも利益獲得につながるほか、得た利益を再投資の元本に回せる複利効果の恩恵が得られます。
複利効果は、運用期間が長ければ長いほど効果が大きくなり、元本割れリスクなどの投資リスク軽減の施策として役に立ちます。
大学生がつみたてNISAを始める上で気を付けること
これから実際につみたてNISAを始めるにあたって、気を付けておくことが4つあります。
- 資金は余剰金を用いること
- リスク・リターンのバランスを理解しておく
- 銘柄の変更を頻繁に行わない
- 価額が下がっても売らない
ここからは、上記4つの注意事項を1つずつ解説していきます。
資金は余剰金を用いること
大学生のうちからつみたてNISAを始める方の中には、アルバイトをしていても、使えるお金に限りがある方もいます。
つみたてNISAを始め、株式投資やFXなど、ほかの投資商品を利用して資産運用を行う場合は、利用目的がない余剰金を使用して資産を積み立てていきます。
余剰金を用いれば、生活に支障をきたす恐れがないだけじゃなく、損失を被っても、生活に響くほどのダメージがないからです。
くれぐれも生活費を削って、積立金を上げるようなマネだけはしないようにしましょう。
リスク・リターンのバランスを理解しておく
つみたてNISAでは、投資信託とETF(上場投資信託)の2種類を活用して資産を積み立てていきます。
いずれの方法を介して購入できる金融商品は、常時価格変動が起きているものばかりです。
ゆえに、リターンを得る場合があれば、リスクを被ることもあるということです。
リスク・リターンのバランスは、投じた額や投資商品の種類によって異なります。
少額から始められるつみたてNISAは、ローリスク・ローリターンなバランスをと言っています。
このバランスを理解したうえでつみたてNISAを含めた投資商品で資産運用を行いましょう。
銘柄の変更を頻繁に行わない
つみたてNISAを利用している間、別の銘柄を購入するには、今保有している銘柄を売却してから購入する流れになっています。
しかし、このやり方を行うと、残りの非課税枠を利用して銘柄を購入することとなります
例えば、1~6月の6ヶ月間を3万円ずつ積み立てていった場合、18万円分の非課税枠を利用していることになります。
これを売却して、別の銘柄に月3万円の積立設定を行えば18万円の非課税枠を利用することとなり、残りが4万円の非課税枠しか利用できなくなります。
この方法をスイッチングという方法で、非課税枠をフル活用できなくなるデメリットを抱えています。
価額が下がっても売らない
つみたてNISA対象の金融商品の価額は、その年の経済状況によって、常時価格が変動し続けています。
価格が上昇することもあれば、下がることもあります。
ここで注意しておきたいことは、価格が下がり続けても損切を行わないことです。
価格が下がり続けている状況で損切りを確定してしまえば、元本割れを認めるということになり、長期運用のメリットを活かしきれません。
金融商品の価額が下がっても、損切はせず、再び回復するまでじっくりと待つことが大事です。
決済期限がない長期運用には、価格相場の回復を待つだけの時間を設けることが可能で、それが元本割れリスク軽減のカギになります。
つみたてNISA(積立NISA)はデメリットが多い?利用上の注意点・リスク軽減のコツを紹介
つみたてNISA対応口座の開設がおすすめの証券会社
ここからは、大学生におすすめの証券会社を3社紹介します。
証券会社 | 楽天証券 | SBI証券 | 松井証券 |
---|---|---|---|
つみたてNISA 銘柄件数 |
182銘柄 | 184銘柄 | 177銘柄 |
つみたてNISA (手数料) |
無料 | 無料 | 無料 |
最低積立金額 | 100円 | 100円 | 100円 |
積立頻度 | 毎月/毎日 | 毎月/毎週/毎日/複数日 | 毎月/毎日 |
楽天証券
2024/03/08時点の情報です。
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 99円 | 275円 | 535円 |
1日定額制 | 0円 | 0円 | 0円 |
0コース(信用取引込) | 0円 | 0円 | 0円 |
積立NISA | 195銘柄 |
---|---|
投資信託 | 2,613本 |
外国株 | 米国株式(4,810銘柄)/中国株式/ASEAN株 |
ポイント投資 | 楽天ポイント |
取引ツール(PC) |
|
スマホアプリ |
|
楽天証券で始められるつみたてNISAでは、182の銘柄から資産の積み立てが始められ、毎月の積立額に応じて楽天サービスで利用できる楽天ポイントが得られます。
得たポイントは、前述した通り、楽天サービスで利用できるだけじゃなく、ポイント投資に回すことも可能です。
日ごろから楽天サービスを利用している方なら、所有するアカウントと紐づけることで口座開設もスムーズに行えます。
楽天証券でつみたてNISAを始めよう!始め方や超お得なポイント制度を徹底解説
SBI証券
2024/03/08時点の情報です。
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 99円 | 275円 | 535円 |
1日定額制 | 0円 | 0円 | 0円 |
積立NISA | 208銘柄 |
---|---|
投資信託 | 2,683本 |
外国株 |
|
ポイント投資 |
|
取引ツール(PC) |
|
スマホアプリ |
|
SBI証券では、つみたてNISA対象の銘柄数が数ある証券会社の中でもトップクラスの取扱本数を誇っています。
つみたてNISA以外の投資商品も多数用意しており、つみたてNISA以外の投資方法で資産運用を将来的に行っていきたい方におすすめです。
また三井住友カードを利用したカード決済で積立金設定を設ければ、金額に応じてVポイントが貯まり、それポイント投資やdポイント、Tポイント等のポイントに交換できます。
積立NISAならSBI証券!SBI証券の積立NISAのサービスとメリットを解説
松井証券
2024/03/08時点の情報です。
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 0円 | 0円 | 1,100円 |
約定金額ごと(25歳以下) | 無料 | 無料 | 無料 |
1日定額制 | – | – | – |
積立NISA | 199銘柄 |
---|---|
投資信託 | 1,715本 |
外国株 | 米国株式(2,832銘柄)米国ETF(355銘柄) |
ポイント投資 | 松井証券ポイント |
取引ツール(PC) |
|
スマホアプリ |
|
松井証券は、証券会社の中でも創業年数が長く、投資実績が高い老舗企業です。
取り扱っている銘柄数は前述した2社に引けを取らないからの銘柄を提供しています。
松井証券のおすすめポイントは、基本無料で利用できるサポート体制です。
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つみたてNISAで投資リテラシーを学ぼう
ここまで、大学生のうちからつみたてNISA口座開設可否と資産運用を学生のうちから始めるメリットを紹介してきました。
2022年12月末までは20歳以上で申し込みができますが、2023年以降は成人年齢引き下げによって18歳以上から証券会社の口座開設が行えます。
よって、大学生のうちからつみたてNISAを利用した資産運用が始められるということでもあります。
若いうちから資産形成を行っておけば、投資リテラシーが学べるだけじゃなく、今後の資産運用を行っていくための糧となり、経験にもなります。
たま資金に限りがあっても、少額から資産の積み立てが始められるつみたてNISAは、大学生におすすめの投資方法の1つと言ってもいいでしょう。