株式投資を勉強し始めると「塩漬け株」という言葉を一度は耳にするのではないでしょうか。
しかし、実際のところ「塩漬け株って何?漬け物?」と思う初心者の方が大半でしょう。
そこで今回は、株式投資初心者の方に向けて「塩漬け株」がどのようなものか徹底解説していきます!
ぜひ参考にしてください。
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塩漬け株とは
では、まずは「塩漬け株」がどのようなものか、解説していきます。
塩漬け株…保有している株が買ったときよりも下がって、売ると損失が出てしまう状態のため、売りたいのに売れず長期保有していること。具体的な損失額や保有期間は定義付けされていない
株価は常に予想通り動くとは限りません。
むしろ株式投資初心者のうちは経験も知識も浅いため、株価が思わぬ方向に動いてしまうことは頻繁にあります。
株価が思わぬ方向に動いてしまった場合に、早めに適切な対応をしないと大量の塩漬け株を抱えてしまうことになります。
このような状態では、株式投資で稼ぐどころか大きな損失になってしまいますよね。
ここからは、塩漬け株ができてしまう理由やできないようにするための対処法を詳しくお伝えしていきます。
塩漬け株ができてしまう理由
では、なぜ塩漬け株ができてしまうのでしょうか。塩漬け株ができてしまう主な理由は以下の3つです。
- 根拠がない投資判断
- 値上がりするはずだという根拠のない「期待」
- 損失を認めたくない心理
それぞれ詳しくご説明していきます。
根拠がない投資判断
塩漬け株ができてしまう理由1つめは、根拠がない投資判断です。
そもそも塩漬け株ができてしまうのは、株価が予測していた通りに動かない、つまり投資判断のミスがあるからなのです。
しかし、特に株式投資初心者の方は「この銘柄を買おう」という投資判断を雰囲気で下してしまうのです。
例えば、「なんとなく値上がりしそうだと思った」「アナリストの意見を鵜呑みにしてしまった」などと、自身でしっかりと吟味せず周囲の情報に流されるのは非常に危険です。
投資判断を下すときは「なぜこの銘柄に今投資するのか」を完璧に自信で把握してから投資することが大切です。
根拠のない値上がりへの期待
塩漬け株ができてしまう原因2つめは、値上がりするはずだという根拠のない「期待」です。
つまり、「今は株価が下がっていてもいつかは上がるはずだ」という根拠のない淡い期待が塩漬け株を作り上げるのです。
突然ですが、株式投資で最も大切なことはなんだと思いますか?
答えは、冷静に判断をすることです。
根拠に基づいて冷静な判断を下すことが株式投資で成功するためのカギです。
そのため、根拠のない感情を判断基準に入れないように注意しましょう。
損失を認めたくない心理
塩漬け株ができてしまう原因3つめは、損失を認めたくない心理です。
つまり、自分の投資判断が間違っていて損失がでてしまっていることは分かっているが、認めたくないため目をそらしてしまうのです。
株式投資において、自分の感情は邪魔でしかありません。
このような状態に陥らないためにも、事前に損切りルールを決めておき絶対に守ることが大切です。
損切りについては後ほど詳しくご説明していきます。
塩漬け株のリスク
塩漬け株ができてしまう理由はご理解していただけたと思います。
では、実際に塩漬け株を持っているとどのようなデメリットが生じてきてしまうのでしょうか。
塩漬け株の主なデメリットは以下の3つです。
- 資金効率が悪くなる
- 「企業の倒産リスク」が高まる
- 精神的なストレスが大きい
順番に詳しくご説明していきます。
資金効率が悪くなる
塩漬け株のデメリット1つめは、資金効率が悪くなることです。
塩漬け株最大のデメリットと言ってよいでしょう。
塩漬け株を持っているということは自信の投資資金も塩漬けにしてしまっているということです。
通常、投資資金は限られていますよね。
例えば、投資資金が100万円だとして50万円で買った株が塩漬けになってしまったら、残りの投資資金は50万円になってしまいます。
株式投資は投資できる金額が大きいほど得られる利益も大きくなる傾向があります。
そのため、もし50万円分が塩漬けになった状態で絶好のチャンスが巡ってきたとしても、チャンスを生かし切れずに終わってしまいます。
つまり、塩漬け株は資金効率を悪化させ機会損失ももたらすものだと認識することが大切なのです。
企業の倒産リスクが高まる
塩漬け株のデメリット2つめは、「企業倒産リスク」が高まることです。
前提として株式投資には主に3つのリスクがあるのをご存じですか?
- 株価値下がりリスク
- 企業の倒産リスク
- 株式の流動性リスク
企業倒産リスクとは、保有している株の企業が倒産してしまった場合、大きな損失を被るというものです。
塩漬け株になる銘柄ということは、企業の業績も悪化していることが大半です。
塩漬け株を「いつか値上がりするかも」と保有し続け、結果株の発行元の企業が倒産してしまった場合、株はただの紙切れになってしまいます。
塩漬け株を保有しつづけていることは、自らリスクに手を出していると考えてください。
精神的なストレスが大きい
塩漬け株のデメリット3つめは、精神的なストレスが大きいことです。
先ほどデメリットの1つめで「投資資金を圧迫する」とお伝えしましたが、塩漬け株は精神も圧迫します。
「いつか上がるかも」という淡い期待とともに損失が膨らんでいく様子を見ているのだから当たり前ですよね。
精神的ストレスは投資判断にも影響を与えます。
焦りや不安から冷静な判断を下せず、より大きな損失を作ってしまう原因となるのです。
塩漬け株を作らないためには
塩漬け株は投資生活を圧迫するものだとご理解していただけたのではないでしょうか。
できればこんな「どこまで膨らむか分からない借金」のような塩漬け株は作りたくないですよね。
ではここからは、怖い「塩漬け株」を作らないためにはどうしたらよいか、ご紹介していきます。
塩漬け株を作らないルールは以下の4点です。
- 損切りルールの徹底をする
- 適切な難平を入れる
- 長期保有株として配当や株主優待で稼ぐ
- OPIXコア30銘柄を購入する
それぞれ詳しくご説明していきます。
損切りルールの徹底をする
塩漬け株を作らないルール1つめは、損切りのルールを徹底することです。
塩漬け株を作らないための最も有効的な対策と言っても過言ではないでしょう。
では、そもそも損切りとは何か皆さんご存じですか?
損切り…保有している銘柄に見切りをつけ損失を確定させて売ること
つまり、投資をする前にあらかじめ、「株価が〇円まで下がってしまったら、売って損失確定をする」とルールを決めて実行するのです。
例としては以下のようなものです。
- 反対方向に株価が進んで5%の損失が出たら損切り
- 例外を絶対に認めない
つまり、簡単に言うと「何円になったら損切りをする」という数字上のルールと自身の感情を挟み込まないためのルールをあらかじめ設けておくのです。
根拠のない期待で塩漬け株を作るのは大変危険です。
株式投資と損切りは必ずセットで行うようにしてください。
適切な難平を入れる
塩漬け株を作らないルール2つめは、適切な難平を入れることです。
ちなみに、難平は「ナンピン」と読みます。難しいですよね(笑)
難平というのは、一度買った株が下がった時に下がった価格で再び買い、平均購入価格を押し下げる投資手法です。
例えば、株価が400円の時に買った株が200円になってしまった場合、再び同数の株を買うと平均購入価格は300円になりますよね。
つまり株価が400円まで回復しなくても、300円まで回復してくれれば利益を上乗せできるのです。
しかし、この難平を適切に行うのはとても難しく、特に株式投資初心者の方にはおすすめできない方法です。
確実に適切な難平をできると確信したときにだけ実行することをおすすめします。
長期保有株として配当や株主優待で稼ぐ
塩漬け株を作らないルール3つめは、長期保有株として配当や株主優待で稼ぐ方法です。
皆さんは、株式投資には主な稼ぎかたとして3つの方法があるのをご存じですか?
- 値上がり益
- 配当益
- 株主優待
このうち、配当益と株主優待は株を長期保有することで得られる利益です。
銘柄によっては、配当と株主優待を合わせて6%という高利回りな株式も存在します。
万が一株価が買値より下がってしまった場合、配当と株主優待だけで損失額をカバーするのは相当な年月がいりますが、割り切って高配当かつ高株主優待の銘柄を買うのもよい方法です。
TOPIXコア30銘柄を購入する
塩漬け株を作らないルール4つめは、TOPIXコア30銘柄を購入することです。
TOPIXコア30というのは、東証一部に上場されている銘柄の中から有力な30銘柄を集めた指数のことです。
コア30は多くの企業から核になる厳選された30銘柄なため、そうそうたる企業が並びます。
株価の安定性はもちろん、企業の業績や配当など多くの面で魅力的なものばかりです。
特に初心者の型はTOPIXコア30銘柄を買うことで、万が一塩漬けになっても回復の可能性が高いですし、長期保有をしたとしても配当収入が期待できます。
塩漬け株のポイント
- 塩漬け株とは、保有している株が買ったときよりも下がって、売ると損失が出てしまう状態のため、売りたいのに売れず長期保有していること
- 塩漬け株は、資金も精神も圧迫するため避けるべき
- 塩漬け株を作らないために最も有効的なルールは「損切り」
塩漬け株の関連キーワード
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