日本国内の世帯の内、5000万円以上の資産を保有している世帯は、全体の「8.77%」とデータが出ています。
その中には、5000万円を「資産運用へ回さずに」貯金で保有している方もいらっしゃるのではないでしょうか?
元手5000万円で資産運用を始めた場合、1億円を目指すことも不可能ではありません。
本記事では、5,000万円を元手にして始める資産運用6選を紹介します。
成功させるためのコツや、投資におすすめの証券会社についても解説しますので、リスク・リターンを理解して始めてくださいね。
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貯金5000万円ある人は資産運用で1億円を目指そう
貯金で5000万円の大金を保有している方は、翌年には貯金の価値が実質減少することをご存知でしょうか?
貯金5000万円があれば、元本割れリスクは発生しません。
しかし、インフレリスクには対応できず、物価上昇によって5000万円の価値は、毎年減少し続ける恐れがあるでしょう。
日本銀行は、毎年の物価上昇率の目標を2%に設定しているため、下記表のような変化が起きます。
商品の価値 | 貯金の価値 | |
---|---|---|
現在 | 5000万円 | 5000万円 |
1年後(2%の物価上昇) | 5100万円 | 4900万円 |
このように、2%の物価上昇によって、貯金5000万円の価値は、実質100万円分目減りする可能性があります。
反対に、資産運用を適切に行えば、1億円の大台を狙うこともできる上に、インフレリスクにも柔軟に対応できるでしょう。
「長期・分散・積立」を意識して、堅実に運用できれば、資産1億円も十分可能です。
5000万円での資産運用シミュレーション
資産運用を始める場合は、利回りや目標金額達成までの期間を事前に把握しておくと、リターンをイメージしやすくなります。
5000万円を運用に回した場合の利益を、「1年・5年・10年・20年・25年」に区切ってみていきましょう。
1年 | 5年 | 10年 | 20年 | 25年 | |
利回り1% | 5050万円 | 5255万円 | 5523万円 | 6100万円 | 6412万円 |
3% | 5150万円 | 5796万円 | 6719万円 | 9030万円 | 1億468万円 |
5% | 5250万円 | 6381万円 | 8144万円 | 1億3266万円 | 1億6931万円 |
8% | 5400万円 | 7346万円 | 1億794万円 | 2億3304万円 | 3億4242万円 |
※複利にて計算
(参照:野村証券 マネーシミュレーター「みらい電卓」)
5000万円を利回り3%で運用した場合、20〜25年間で1億円まで資産を増やすことが可能です。
利回り3%は、非現実な割合ではないため、十分に実現可能な運用といえるでしょう。
また、利回りを高めに設定すれば、その分短期間で目標達成ができます。
投資利回りをリスク許容度に合わせて設定し、長期間の運用を意識できれば、資産1億円の到達も夢ではありません。
5000万円から始めるおすすめの資産運用6選
5000万円から始めるのに、おすすめの資産運用方法を紹介します。
- 株式投資
- 投資信託
- 米国株ETF
- 国債
- 社債
- 不動産投資
1.株式投資
「株式投資」は、株式会社の発行する株式を売買して、配当金や売却を絡めて利益を狙う投資です。
- 株式の値上がり益(キャピタルゲイン)を狙える
- 配当金(インカムゲイン)を受け取れる
- 持株数に応じて株主優待サービスを受けられる
株式投資では、購入した株式の株価上昇による値上がり益(キャピタルゲイン)を狙って、利益を出すことができます。
株式を購入後、株価が上昇したタイミングに売却することで利益になりますが、反対に減少することもあるため注意が必要です。
配当金(インカムゲイン)は、企業の利益の一部を株主へ還元する仕組みです。
配当金は企業の業績に依存するため、増配だけでなく、減配・無配のリスクもあります。
株主優待は、株主の持株数に応じて、自社製品や優待券などを提供される仕組みです。
株主優待のサービス内容は、企業によって異なるため、好みの株主優待サービスを提供している株式を購入するのも戦略として有効です。
2.投資信託
「投資信託」は、投資家から資金を集め、運用のプロが株式、債券などへ投資・運用する金融商品です。
- 株式や債券などで分散を意識して運用できる
- 専門家に一任できる
- 透明性が高いため信頼できる
投資信託では、資産を分けてリスクを軽減する「分散投資」が手軽に行えます。
自分で分散投資を行う場合、資金が余分に必要になりますが、投資信託は最初から分散を意識した商品のため、少額に抑えることができます。
また、株式や債券などを適切に運用するには、知識・経験が必要です。
しかし、投資信託は、経済や金融に詳しいプロに一任できるため、資産状況を頻繁に確認する手間が省けるでしょう。
さらに、投資信託は基準価額を毎日公表しているため、資産価値・値動きを把握しやすいです。
監査法人による監査も決算ごとに実施しているため、透明性の高い金融商品といえるでしょう。
3.米国株ETF
「米国ETF」は、米国の証券取引所に上場し、市場で売買可能な投資信託を指します。
- リアルタイム売買が可能
- 運用コストが低い
- リスク分散がしやすい
投資信託は、基準価額の更新が1日1回のため、購入時の約定金額の確定が翌日以降に繰り越されます。
しかし、米国ETFは、下記表に記載の時間内であればいつでも取引可能のため、価格変動に柔軟な対応ができます。
米国時間 | 現地時間:9時30分〜16時00分 |
日本時間 | 標準時間:23時30分〜翌日6時00分 サマータイム:22時30分〜翌日5時00分 |
また、投資信託では、運用コストとして信託報酬が発生します。
しかし、米国ETFは、信託報酬が手数料として発生しないため、長期の運用でもコストを抑えた投資が可能です。
さらに、米国ETFは、複数の銘柄や資産を組み合わせて運用される金融商品のため、1商品の購入でリスク分散が期待できます。
4.国債
国債は、国の発行する債券で、法律で定められた発行根拠に基づいて行われます。
- 定期預金などよりも金利設定が高い
- 複数の商品から自分に合ったタイプを選べる
- 譲渡・相続が可能
一般的な金融機関の金利は、0.002%に設定されていますが、個人向け国債では0.05%に設定されています。
株式投資などのように、高めなリターンを望むことはできませんが、定期預金を継続するよりも高いリターンを期待できるでしょう。
また、国債には、以下三つのタイプがあります。
変動10 | 固定5 | 固定3 | |
満期 | 10年 | 5年 | 3年 |
金利タイプ | 変動金利 | 固定金利 | 固定金利 |
金利設定の方法 | 基準金利×0.66 | 基準金利-0.05% | 基準金利-0.05% |
金利下限 | 0.05% | 0.05% | 0.05% |
利子の受け取り | 年2回 | 年2回 | 年2回 |
発行月 | 毎月 | 毎月 | 毎月 |
このように、期間や金利タイプが商品ごとに異なるため、自分の投資スタイルに合ったものを選びましょう。
さらに国債は、金額に制限なく、1万円から1万円単位で譲渡・相続ができます。
個人間でいつでも譲渡でき、死亡した際も相続可能のため、5000万円分の資産が引き出せなくなることを防げます。
5.社債
「社債」は、企業が設備投資などの事業資金を調達する目的で、発行される債券です。
- 国債や定期預金よりも金利設定が高い
- 市場の変動に左右されにくい
- 転換社債で値上がり益も期待できる
債券は、発行元の信用度に応じて利率が決まるため、社債は国債や定期預金よりも利率が高めに設定されています。
2023年2月に発行された楽天グループの「楽天モバイル債」は、年率3.30%、満期2年で50万円以上から購入可能です。
定期預金金利 | 年率0.002% |
個人向け国債 | 年率0.050% |
楽天モバイル債 | 年率3.30%(満期2年) |
利率の高い社債への投資は、リスクも高い分、利益を追求できます。
また、社債は投資家からお金を借りているため、発行から社債券の満期日までの期間で、価格変動があった場合でも、元本分は保証・返却されます。
社債を保有している期間は、利息収入を一定間隔で受け取れるため、プラスの利益を狙えるでしょう。
さらに、社債には「転換社債」という種類があり、株式投資と債券投資を掛け合わせた特徴を持っています。
条件次第で債券から株式へ転換でき、発行会社の株価上昇で社債の価格も上がるため、債券を売却して利益を受け取れます。
6.不動産投資
「不動産投資」は、賃貸・売却目的で不動産を購入し、家賃収入や売却益を狙う投資です。
- サラリーマンでも副業として取り組みやすい
- レバレッジ効果を活かした投資ができる
- ミドルリスク・ミドルリターンのため堅実な投資が可能
不動産投資は、市場変動などによる価格変動がないため、安定して収益を得ることができます。
物件設備の故障や入居者トラブルでも、不動産管理会社へ委託管理を任せられるので、本業に影響を及ぼすことなく副収入が得られます。
また、不動産投資は、不動産投資ローンの利用でレバレッジを効かせた投資が可能です。
|
しかし、ランニングコストは、キャッシュフローから工面する必要があるので注意しましょう。
不動産投資は、市場変動による下落などが生じないため、ミドルリスク・ミドルリターンな特徴を持つ投資です。
空室リスクや物件の維持を適切に行えば、5000万円の貯金で、1億円の資産を保有できるでしょう。
5000万円で資産運用を成功させるコツ
5000万円の貯金で資産運用を行う際、下記のポイントを意識すれば成功に近づきます。
- 目的を決める
- 長期運用・分散投資を心がける
- 余剰資金で運用する
- プロに相談する
投資経験の浅い方やリスクを避けたい方は、ぜひ参考にしてください。
目的を決める
資産運用を始める際は、「積極的・堅実」な投資を行うか、「リターンや期間をどのくらいで設定するか」など、目的を決めておきましょう。
- リスクを取って大きなリターンを狙いたい
- なるべく資産を分散させて確実に利益を求めたい
- 長期でコツコツ運用して老後にまとまった資金が欲しい
このように、5000万円を1億円にするための金融商品は目的によって異なるため、明確に意識することが大切です。
長期運用・分散投資を心がける
資産運用は、長期・分散を意識して、リスクをうまくコントロールしましょう。
「長期運用」は、確実に利益を上げるため、長期で資産を保有する投資戦略です。
株式やFXは、短期的にリターンが大きく変動することがありますが、長期の保有でリターンの揺れを小さくして、安定した収益を期待できます。
「分散投資」は、投資先や期間を分散させて、価格変動を抑える投資戦略です。
時間の分散 | 積立投資のように、タイミングを分けて購入する |
資産の分散 | 株式・債券・投資信託など、金融商品を分散させる |
地域の分散 | 国内・国外・先進国など、地域を分散させる |
上記の分散を組み合わせることで、上手にリスクコントロールができ、損失を大きく抑えることができます。
5000万円を一度に増やすのではなく、「長期」「分散」を駆使して運用しましょう。
余剰資金で運用する
資産運用を成功させるために、「備える資金」「生活資金」と分けた、「余剰資金」で投資を始めることが大切です。
資金の使い道に応じて、適した資産運用の種類は異なるため、使い道に合った金融商品を選択しましょう。
老後などに「備える資金」 |
|
日常で使用する「生活資金」 |
|
運用で使用する「余剰資金」 |
|
「余剰資金」は、あくまで長期を前提で運用し、「生活資金」「備える資金」を圧迫しないように配分するのがポイントです。
プロに相談する
5000万円の大金を運用する際、プロに相談してから始めるのもおすすめです。
ファンド会社のようなプロに一任することで、安全性は高くなりますが、手数料が発生して相対的に利回りは低くなります。
自分で運用する場合、受け取る利益は大きくなりますが、プロの知識・経験に基づいた運用には敵いません。
どちらもメリット・デメリットがありますが、慣れないうちは相談することで、成功確率は高まるでしょう。
5000万円で資産運用をする人におすすめのネット証券
5000万円から資産運用を検討する際、おすすめのネット証券を紹介します。
- 楽天証券
- SBI証券
- 松井証券
ネット証券ごとに受けられるサービスや手数料が異なるため、自分の投資スタイルに合ったネット証券を選択してください。
楽天証券
「楽天証券」は、1999年に設立された、楽天グループの運営するネット証券会社です。
2024/03/08時点の情報です。
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 99円 | 275円 | 535円 |
1日定額制 | 0円 | 0円 | 0円 |
0コース(信用取引込) | 0円 | 0円 | 0円 |
積立NISA | 195銘柄 |
---|---|
投資信託 | 2,613本 |
外国株 | 米国株式(4,810銘柄)/中国株式/ASEAN株 |
ポイント投資 | 楽天ポイント |
取引ツール(PC) |
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スマホアプリ |
|
- 投資信託の銘柄数が豊富
- 積立投資に楽天ポイントが貯まる・使える
- アプリ・ツールが使いやすい
楽天証券は投資信託銘柄がトップクラスに豊富です。
外貨建てMMF含む銘柄全てで、買付手数料無料が適用されるため、低コスト運用が実現できるでしょう。
また、「投資信託・国内株式・米国株式・バイナリーオプション」では、楽天ポイントを利用して投資できます。
投資信託をクレジットカード決済で選択した場合、100円につき1ポイント貯まるため、ポイ活も取り組みやすい特徴を持っています。
さらに、株式投資をさらに快適に行える「MARKET SPEED Ⅱ」など、アプリ・ツールが魅力。
チャートや四季報、ニュースなど、銘柄の詳細情報も充実しているため、これから勉強を始める方にもおすすめのネット証券です。
楽天証券の評判・口コミはどう?楽天ポイントで投資できる仕組みや口座開設手順を解説
SBI証券
「SBI証券」は、株式会社SBI証券が運営する大手ネット証券です。
2024/03/08時点の情報です。
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 99円 | 275円 | 535円 |
1日定額制 | 0円 | 0円 | 0円 |
積立NISA | 208銘柄 |
---|---|
投資信託 | 2,683本 |
外国株 |
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ポイント投資 |
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取引ツール(PC) |
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スマホアプリ |
|
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- PTS取引で夜間の取引が可能
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SBI証券の評判・口コミはやばい?口座数NO.1の理由やメリット・デメリットを徹底解説
松井証券
2024/03/08時点の情報です。
取引手数料 | |||
---|---|---|---|
取引金額 | 10万円 | 50万円 | 100万円 |
約定金額ごと | 0円 | 0円 | 1,100円 |
約定金額ごと(25歳以下) | 無料 | 無料 | 無料 |
1日定額制 | – | – | – |
積立NISA | 199銘柄 |
---|---|
投資信託 | 1,715本 |
外国株 | 米国株式(2,832銘柄)米国ETF(355銘柄) |
ポイント投資 | 松井証券ポイント |
取引ツール(PC) |
|
スマホアプリ |
|
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